麻酔記録で記載されている薬剤の㎍(マイクログラム)ってどのくらいの量なのかすぐにピンときますか?
私は非常に苦手です。基本的に数学も数字も単位も苦手です。
麻薬の管理は重要なお仕事です。麻薬の使用量と残量を確認しないといけませんが、㎍で表記されていると何ml使ってるの?この残量で合っているかを確認するのに慣れるまで苦労していました。
そこでフェンタニルの換算表を作成して確認していました。
そもそも㎍(マイクログラム)ってなに?
「㎍」は「mg」の1000分の1の重さになります。微量な量になります。
作用が強い物質に「㎍」や「ng(ナノグラム)」が使用されるようになります。
重さの変換図
手術室でよく使用する麻薬のフェンタニル換算表
用量(ml)と重量(㎍)の換算表
用量(ml)と重量(㎍)の換算表
投与量 50kgの人の場合で計算
●麻酔導入時●
・2~4㎍/kg
・2㎍×50kg=100㎍=2ml
・4㎍×50kg=200㎍=4ml
●麻酔維持●
1~2㎍/kg を30分~60分ごとに投与する。
1㎍×50kg=50㎍= 1ml
2㎍×50kg=100㎍= 2ml
●局所麻酔の補助鎮痛●
1~2㎍/kg = 1ml~2ml(追加時は半量を投与する。)
手術室でよく使用する麻薬レミフェンタニル
用量(ml)と重量(㎍)の換算表
投与量
●麻酔導入●
0.5㎍/kg/分
●麻酔維持●
0.25㎍/kg/分
実際は・・
麻酔科医師の好みで投与量も変化します。
フェンタニルとレミフェンタニルを併用する医師もいれば単独で使用する医師もいます。
麻酔の基本はバランス麻酔のため鎮静多め、鎮痛少なめの医師もいれば、鎮静少なめ鎮痛多めも医師もいるため、投与量は好みによって変化します。
麻酔チャートを眺めながら医師の好みの量を観察するのも面白いです。
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