分かりにくいTAVIのアプローチルートの表記

ストラクチャー

以前、SapienとEvolutの違いを紹介しました。

TAVIが開始された当初はTF(経大腿動脈アプローチ)とTA(経心尖アプローチ)の2種類しかしていなかったので区別がしやすかったのですが、Sapien3が販売されてからSapienでもTAo(経大動脈アプローチ)が出来るようになってからややこしくなりました。

その要因を3つ説明します。

その前に術式とバルブとアプローチ部位を一覧表にしました

TA(経心尖アプローチ)が出来るのは、Sapien3のみです。

TS(経鎖骨下動脈アプローチ)が出来るのはコアバルブEvolut PROのみです。

※2021.6.14よりSapien3でも経鎖骨下動脈アプローチが認可され可能になりました。

TS(経鎖骨下動脈アプローチ)は、基本は左アプローチです。右鎖骨下だど角度が急な場合が多く、弁留置する際にデリバリーシステムの操作が難しいそうです。右鎖骨下でも30度以下ならアプローチ可能です。

要因1:大動脈アプローチの呼び名が会社で違う

大動脈アプローチの呼び方がSapienとEvolutでなぜか違います。

SapienではTAo(Trans Aortic:経大動脈アプローチ)と呼び、
Evolut ではDA(Direct Aortic;直接大動脈アプローチ)と表記されています。

要因2:Sapien3の略語『TA』と『TAo』の表記が似ている。

TAoときちんと表記してくれてたらいいのですが、医師によってTAと略してしまう人がいます。ちょっと待ったー!!( `ー´)ノTAだと経心尖アプローチだと思ってしまいますよね?

そのため、ややこしくなるので、大動脈アプローチのことをDAと表記する医師もいます。そしてら、看護師は『DAだからEvolut PROの弁を入れる』のだと思っていたら、『アプローチ部位が大動脈なだけでSapien3の弁を入れる』ということも起こってしまいます。

医師と看護師できちんと話し合ってルールを決めておかないと手術介助に付く看護師の頭の中がプチパニックを起こしてしまいます。

要因3:大動脈アプローチの方法が3種類ある

大動脈アプローチの方法は、大きく分けて2種類あります。

①肋間開胸 ②胸骨部分切開(upperL)

そして、肋間開胸の場合は左右どちらからなのか?

どのようにアプローチするかで器械、診療材料、部屋の準備、配置も変わってくるので、間違えると後々面倒なことになります。

まとめ

現在のTAVI手術の90%以上がTFアプローチで行われています。そのため、自施設でのTA、DA、TSのアプローチは年間数例くらいしか施行されないため、術式を熟知している看護師は少ないです。アプローチ部位について説明しても理解してもらうのにかなりの時間を要します。以前後輩へ熱烈に説明して30分以上時間がかかりました。アプローチ部位とさらに弁の違いを説明したら頭に???が浮かんでいました。

TAVIが導入された頃から関わっている人は、理解できますが最近手術に入りだしたスタッフには、少し難しいようです。

手順書は作成していますが、説明なしでは違いを理解できないようで、違うアプローチ部位の手順書で勉強している後輩もたまに見かけます。もっと分かりやすく整理しないといけないなと反省しています。

 

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